本文へ移動
フィリット・コンサルティング

記事・資料・用語・事例をまとめて検索します(Ctrl / ⌘ + K でも開けます)

2文字以上入力すると検索します。

    Philit

    契約形態の選び方シート

    請負と準委任、自社の状況でどちらが向くかを判断する

    契約形態は「安心な方」を選ぶものではなく、仕様がどこまで固まっているかで決まります。固まっていないのに請負を選ぶと、変更のたびに交渉が必要になります。

    使い方

    この資料は、契約書の文面を作るためのものではなく、どの形態で進めるかを社内で決め、開発会社と話すための下準備に使います。第2章の判断シートを埋め、第3章以降で確認事項を洗い出したうえで、実際の契約書は専門家に確認してもらってください。契約は事業の前提を決める部分ですので、雛形をそのまま使わず、自社の状況に合っているかを一度は読み込むことをお勧めします。所要時間は、判断シートの記入と社内の議論で1時間程度を見込んでください。

    1. 2つの形態の違いを押さえる

    請負契約は「完成した成果物」に対して対価を払う契約です。完成しなければ報酬は発生せず、成果物に不具合があれば修補などを求められます。準委任契約は「業務を行うこと」に対して対価を払う契約で、完成の義務はなく、専門家として適切に業務を進める義務を負います。どちらが有利ということではなく、仕様の確からしさによって適する形が変わります。一般に、作るものが確定していれば請負、これから決めながら進めるなら準委任が検討されます。

    2. 自社の状況を判断シートで確かめる

    次の各項目に「はい」「いいえ」で答えてください。前半の請負寄りの項目に「はい」が多ければ請負が、後半の準委任寄りに「はい」が多ければ準委任が検討しやすくなります。どちらも半々の場合は、工程を分けて形態を変える方法を第5章で検討してください。この判断は一人で行わず、事業側と現場の双方が同席して答えるほうが、後から前提の食い違いが出にくくなります。

    3. 請負を選ぶ場合に確認すること

    請負を選ぶなら、完成の定義をどこまで書けるかが要になります。「完成」の判断が曖昧なままだと、検収の段階で双方の認識が食い違い、追加の作業をどちらが負担するかで揉めます。また、仕様変更が起きること自体は避けられませんので、変更の手続きを先に決めておいてください。変更を申し入れる方法と、そのときに費用と納期をどう見直すかが書かれていれば、変更そのものは問題になりません。

    4. 準委任を選ぶ場合に確認すること

    準委任は柔軟な反面、「何が終わったら終わりなのか」が曖昧になりやすい形態です。稼働の報告方法と、成果を確認する仕組みを、契約と日々の運用の両方で決めておいてください。また、発注側が優先順位を決める責任を負う点は、契約を結ぶ前に社内で共有しておく必要があります。ここが決まっていないと、開発会社は手が空いたまま待つことになり、稼働が費用に見合わなくなります。

    5. 工程で形態を分ける方法を検討する

    すべてを一つの形態にする必要はありません。要件整理や設計は準委任で進め、仕様が固まった部分だけを請負にする、といった分け方もあります。逆に、初回リリースを請負で作り、その後の改善を準委任に切り替える進め方もあります。分ける場合は、工程の境目で何を引き渡すかを決めておいてください。境目の成果物が曖昧だと、次の工程の見積りが出せず、結局そこで時間を使うことになります。

    6. どちらの形態でも必ず確認する条項

    契約形態にかかわらず、事業の将来に影響する条項があります。特にソースコードや設計資料の権利の帰属は、資金調達や事業売却の際に問われることがあり、後から遡って変更するのは簡単ではありません。契約時点で書面にしておいてください。開発会社が持つ既存の部品が組み込まれる場合は、その部分の扱いだけが異なることもありますので、一括して確認するのではなく、項目ごとに確かめます。

    7. 社内で決めて、相手に伝える

    契約形態は、開発会社から提案されたものをそのまま受け取るのではなく、自社の状況を伝えたうえで一緒に決めるものです。第2章の判断シートの結果と、そう考えた理由を相手に共有してください。相手が別の形態を勧める場合は、その理由を聞くと、相手が自社の状況をどう見ているかが分かります。理由が「当社は原則そうしている」だけの場合と、自社の仕様の固まり具合を踏まえた説明がある場合とでは、その後の進め方も変わります。

    ご注意

    この資料は契約形態を考えるための一般的な情報をまとめたものであり、法的な助言ではありません。契約の文言や個別の条項の妥当性、自社の状況における法的な効果については、弁護士などの専門家にご確認ください。特に、権利の帰属、契約不適合への対応、中途終了の条件は、事業への影響が大きい部分ですので、雛形の流用ではなく、個別にご確認いただくことをお勧めします。

    この内容で相談したい

    チェックした内容をそのままフォームに貼り付けていただければ、そこから具体的な進め方と概算をお伝えします。

    無料で相談する

    事業とお金の資料をまとめて見る

    関連するインサイト

    関連するサービス

    監修: フィリット・コンサルティング株式会社公開

    まずは、いま考えていることをお聞かせください

    アイデア段階でも、要件が固まっていなくても構いません。先進性・UX・コストパフォーマンスの観点で、次の一手を一緒に整理します。ご相談・お見積りは無料、通常1営業日以内にご返信いたします。

    無料で相談する

    資料の添付は、送信後に届く受付メールへの返信でお送りいただけます。

    ご相談は無料(30分・オンライン)
    企画書がなくても相談できます

    無料で相談する